クラッチの「今日の一言(つぶやき)」

スポーツ・コーチング総合研究所 オフィスKURACH 所長クラッチこと倉田伸司のつぶやきをお伝えします。

 

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【ある日のコーチング・カレンダー202】《戦い方》 

【ある日のコーチング・カレンダー202】《戦い方》

集中を一点に凝縮させた順位戦。

 新人戦たけなわの中、季節は6頃の話の先取りである。
 
 トーナメントを勝ち上がり、インターハイ出場に向けて決勝リーグが組まれる。
 そして、上位2校が全国大会へ。
 残り2校はブロック大会へ(大阪なら近畿大会)
 プラス、ベスト5~8に残ったチームで残りの3チームで競われる順位リーグがある。
 4つのうち3つがその出場権を競う。
 大阪の場合計7校が近畿ブロック大会へ出場権を得る。

 そんな時、あるチームがベスト8に残り、
順位戦までの2週間。
 当然、いくら頑張っても全国の道はない。当たり前のことである。トーナメントなら、既に大会は終わっている。
「では順位リーグって?」
おまけの大会といっては重すぎる。当然、近畿大会出場権を得る大会である。4チームの内で3チーム出場権を得て、1チーム落ちる過酷なサバイバルゲームである。監督として、前任校で2度8位で出場権を逃がしている。大阪のトップコーチの方々で一度や二度味わった苦い経験をお持ちの方は結構おられる。3度目は味わいたくない。このことはチームの部員には一切語らなかった。

では2次トーナメント終了後、何を考えたか?
順位リーグ戦初戦は全国を手にしても良いような実力校である。
3日間を考えて、3チームに合わせる指導を考えるのか?
相手のことは別に考えずに、チームの特色を最大限を引き出すために2次予選までの反省をふまえてクリニックするのか?
などなど錯綜した2日間ほど過ごしたが練習にしっくりこないものが残った。
このままでは3連敗してしまう。最悪の結果だけは残したくない。

そんな時、こんな言葉に思い出したことがある。
「やってみて、言って聞かせて、させてみる。誉めてやらねば人は動かじ。」
の名文句を残された日本海軍山本五十六(いそろく)の戦い方を思い出した。
最後まで戦争に踏み切るのを反対していた山本五十六将軍が敗戦覚悟の戦争に踏み切った戦い方はあまりにも有名なので多くの方が知っておられることである。
「にいたかやまのぼれ。トラトラトラ!」の言葉で有名な真珠湾攻撃で第2世界大戦の最大の引き金を引いた張本人として余しにも有名な山本五十六である。
「戦力を分析して、長期の戦いは不利である。」
「参戦には反対であるが3年間なら暴れる自信はある。」
この言葉は歴史小説家から引用しているので本当の歴史上事実でないかもしれないが、順位リーグを考えたときに思い出した事柄である。
「トラトラトラ!」で有名な戦い方を考えようと決めた。

それはどういうことなのか。
3日間を考えるのではなくて、リーグ戦初日に全力を集中させよう。初日に全てをという結論を出した。そして、対戦チームの徹底分析を始めた。過去何度の練習試合や公式戦で戦ったビデオを繰り返し、繰り返し観た。プラス2次予選で直接スカウティングでのひらめきなどを加えて分析した。

そのチームを観察して印象に残る4つ。
①激しさ&粘りのあるオールコートマンツーマンディフェンス。
②強烈なスクリーンアウト
③1-4のセットオフェンスのセンターパワープレイ。
④チームの乗り。
であった。
最も恐れたことは④チームの乗りである。この乗りを上回るものをチームで創造ろうと考えた。その一つが応援団作戦である。これはいつものチームを出せば、チームの後押しにつながる。応援団にも応援の仕方、乗せ方までもアドバイスしていった。この乗りはトップ8の全てのチームがやっていることで引け目を持たなければ、乗りは作れる。これはしっかりとできるだろうと予測した。

分析し、対策したことの徹底と、準備したことが出せる環境つくりの両面を同時並行してメニューを創り実践した。

この乗りを利用して、相手を慌てさせる材料をどのようにするか?である。
真っ先に頭に浮かんだのが、1-4の逆サイド・ローポストのセンタープレイでやられている光景がであった。そのことが頭から離れなかった。それはチームのセンターが、この大会からレギラーになったばかりの選手である。その不安材料がそうさせたのである。ここであきらめていては勝てないと頭に浮かぶことを振り払って、相手を困らせるのはどうすれば、ストレスを持ったゲームを作れるかを考察した。

行き着いた結果が、V-DEFENSEである。相手センターをV字型に取り囲むシフトを引いた。Vとは”勝利のビクトリー”をもじって、過去のチーム時代頻繁に使っていたディフェンスである。これをアレンジして、そのチーム戦用に仕上げた。2週間寝ても覚めてもV-DEFENSEである。サッカーのトルシエ監督がフラット3を教えるために手をつないで寝ろとまで言わしめたことに極似している。出来るまでリピートである。畷北を指導してから、こんなに完全を求めたことはかつてない。選手たちはいやになっていただろう。
指導者から出る言葉は「俺を信じろ!チームの作戦を信じろ!」であった。徹底ということで新人戦は崩れた。ことあるごとに「自分たちの監督の指示が徹底出来ないのなら、チームを去れ!」とまで言った。「徹底不足で負けた新人戦の惨めさを思い出せ!」が合い言葉であった。選手たちは、クラッチの要求を実現させるために、そして、自分たちのために、自主的に朝6時30分集合して、毎日V-DEFENSEと戦った。そして、ものにした。

「2日目以降のことは考えるな!」
ぐらつく弱い心を取り去るために、クラッチは心を鬼にした。憎まれても良い。その代わりに勝たせる。そのことだけを信じた練習した2週間であった。

結果は、100点ゲーム、プラス大差の勝利だった。
この試合結果が近畿大会につながった。
まだまだ未熟なチームである。弱さも暴露した3日間でもあった。
それを克服すれば、明日につながる。

信じるか否かは、あなた次第である。
                         

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