クラッチの「今日の一言(つぶやき)」

スポーツ・コーチング総合研究所 オフィスKURACH 所長クラッチこと倉田伸司のつぶやきをお伝えします。

 

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【ある日のコーチング・カレンダー188】《後の先》 

【ある日のコーチング・カレンダー188】《後の先》

後の先(ごのせん)
相手の行動に対応した流れのまま、相手に対して行動する。相手が行動し終えたところや、行動をはずしたところも、効果的なタイミングとなる。

 武術や格闘技で使われる手法である。一呼吸おいて攻める。打たせておいて、打ち返すなどのカウンターパンチ通じるものである。バスケットボールのゲームにおいては、3pシュートを入れられれば、3pシュートでやり返す、このことは、精神的効果でお返しをしたほうが効果的である。バスケットボールというスポーツは、一々やられたことをくよくよしていては成り立たないスポーツである。だから、チームの戦法の原点は『後の先』の考え方がある。シュートを打たれているのではなく、打たせている。クラッチのバスケットボールの戦い方の中に、『シュートは、成功、不成功にかかわらず、自分たちの攻撃権の放棄』という考え方を持っている。シュートチェック&ブレイクのリーディングへのスタート。これも『後の先』の考え方に成り立っている。『後の先』の手法は、常に試合のリズムを自分たちでコントロールする考え方である。一本やられたことに一喜一憂しているよりも、『次にすばやくやり返す』トランディションゲームの原点を武術・格闘技から学ぶのである。ある人が「バスケットボールは手の出さない喧嘩である」と言ったことがある。

 ある練習試合で加熱した戦いの中で選手同士の喧嘩に近い小競り合いがあった。どちらの選手が先に仕掛けていったのか、両監督とも確認できていないし、審判も確認できなかったし、終結するだろうと判断した。けど、いつもでも大阪弁で言う「メンチの切りあい」(にらみ合い)をいつもでも続けていた。その後、バスケットボールの戦いではなくなりかけたので、ベンチから、「やめとけ!」と大声で声をかけた。チームの選手はベンチに向かって、「わかりました」と手を上げた。ところが相手チームの選手は、おさまりがつかずに睨みつけてバスケットボールに戻れないでいる。いち早く我に返ったチームのメンバーは、この小競り合いをチームの結束ということに結びつけた。その後、一方的な試合になってしまった。この試合後、部員に『後の先』という話をした。
 
『やられたら、やり返しなさい』はバスケットボールの点の取り合いや守り合いのこと。『手を出されたからと手を出す』のは単なる喧嘩である。バスケットボールは手を出すことを極力禁止したスポーツである。挑発に乗ってしまっては、勝者になれない。姑息な方法、例えば、試合中の暴言や無意味な肘鉄などで勝っても、それはバスケットボールというスポーツではない。この試合ではどちらに非があったのか判らなかったので早く冷静にさせなくはならない。自分を取り戻せたほうが勝者になれる。セルフコントロールのトレーニングである。公式戦では、相手チームとの戦いの前に、自分をコントロールできなくては、自滅する。揺れ動く精神状態を相手チームの挑発に乗ってしまっては、ますます自分たちのバスケットボールを見失ってしまう。この日の試合でチームは戦うアイテェムを一つ増やしたような気がする。『セルフコントロール』というアイテェムの獲得である。
 
 さらにこの日のミーティングでは過去の出来事にまでさかのぼった。

 ディフェンス強化練習のさなか、ドリブル禁止のオールコート4対4ラリーに取り組みの中で上手く行かない一部員がコートの外でチームメイトを蹴ってしまった。この現象を部員たちは、指導者に隠そうとした。コーチクラッチは見逃さなかった。直ちに練習中止である。「お前らは、言葉で解決できないのか!」とこっぴどく叱られた。「なぜとめられなかった」との追求は続く。キャプテンが「とっさで止められませんでした。少し時間をください」と練習を中止してミーティングを始めた。蹴った張本人が眼を真っ赤にして謝罪した。「見方を敵にしてどうする」との追求は続く。新チーム全員が『心』を一つにして戦おうとしているチームに、チーム内のもめごとはご法度である。ここで駄目なことを教えなくてが、チームの成長はない。

 それから2ヵ月後の練習試合で絶好の教材が提供されたのである。この試合での小競り合いで真っ先に反応したのは、当然、部員を蹴った人物である。2ヶ月前に叱られたことの意味がわかったのである。手は出されたが我慢して、バスケの技術でやり返した先輩に感動したとの申し出である。不貞腐れて、あの時にすねたり、やめたりしていてはこの日の感動は得られなかった。我慢したことにコートの部員たちは、我慢した部員を称えこの部員の活躍の場を次々に与えた。連続ゴールである。相手のチームは、まだ冷静さをとりもどせない。この試合の勝敗はどうでもいい。この試合で得たファイティングスピリッツがこの冬休みで最高のチームの財産である。『後の先』を学んだチームである。

信じるか否かは、あなた次第である。


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